エデンの鍵に関する情報を置いていくブログ。
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三つ編みの金髪に青年の後にごく自然に男湯に入って来た金髪の女性を、ユンファはすんでのところではっしと止めた。最近、女装の少年も来たから、一応、確かめる。
「あんた、性別は?」
「女ですけど。」
なぜ問われたのか分からないといった風情できょとんと答えた彼女に、ユンファは語調を荒くした。
「こっちは男湯!男が入るお湯だよ!」
「でも、エリィが入って行ったから。エリィを一人にするわけにはいきませんわ。」
「エリィ!?」
訝しげにユンファが眉を顰めると、男湯から騒ぎを聞きつけて、半分脱ぎかけた先程の金髪の三つ編み青年が出てきた。
「姉ちゃん、なにしてるんだよ?」
「だって、お姉ちゃんがいないと、エリィは髪をちゃんと乾かさないままにしておくでしょう?軍のお風呂が改築中だから来たけど、やっぱり、エリィにはお姉ちゃんがついててあげないといけません。」
「ここは銭湯だし、軍の風呂も男女分かれてるだろ?」
「でも、部屋から近いです。ここだと帰るまでに、風邪を引いてしまいます。」
真剣な姉弟のやり取りに、ユンファは思わずむんずと弟、エリィの三つ編みを掴んだ。
「入り口でごちゃごちゃもめないでくれるかね。あんたが髪をきっちり乾かせばいいだけの話だろう。ほら誓えよ、銭湯の掟、銭と湯の神、この私、ユンファ様に。」
自分でもやけになって何を言っているか分からなくなりつつも、ユンファはエリィに誓わせる。
「姉ちゃん、この神様って人に誓うから。絶対髪は乾かす。だから、男湯には入って来ないでくれ。」
「ちゃんと、歯も五分以上磨くんですよ?」
「誓うよな?」
大柄で骨太なユンファに座った目で脅されて、エリィはそれも誓った。
「じゃあ、お姉ちゃんは女湯に行きますね。」
「あ、姉ちゃん!何かあったら、俺を呼べよ?」
「エリィも。」
今生の別れのような二人のやり取りに、ユンファは辟易して顔面を崩していた。
銭湯では、自分の性別に合った湯に入りましょう。
「あんた、性別は?」
「女ですけど。」
なぜ問われたのか分からないといった風情できょとんと答えた彼女に、ユンファは語調を荒くした。
「こっちは男湯!男が入るお湯だよ!」
「でも、エリィが入って行ったから。エリィを一人にするわけにはいきませんわ。」
「エリィ!?」
訝しげにユンファが眉を顰めると、男湯から騒ぎを聞きつけて、半分脱ぎかけた先程の金髪の三つ編み青年が出てきた。
「姉ちゃん、なにしてるんだよ?」
「だって、お姉ちゃんがいないと、エリィは髪をちゃんと乾かさないままにしておくでしょう?軍のお風呂が改築中だから来たけど、やっぱり、エリィにはお姉ちゃんがついててあげないといけません。」
「ここは銭湯だし、軍の風呂も男女分かれてるだろ?」
「でも、部屋から近いです。ここだと帰るまでに、風邪を引いてしまいます。」
真剣な姉弟のやり取りに、ユンファは思わずむんずと弟、エリィの三つ編みを掴んだ。
「入り口でごちゃごちゃもめないでくれるかね。あんたが髪をきっちり乾かせばいいだけの話だろう。ほら誓えよ、銭湯の掟、銭と湯の神、この私、ユンファ様に。」
自分でもやけになって何を言っているか分からなくなりつつも、ユンファはエリィに誓わせる。
「姉ちゃん、この神様って人に誓うから。絶対髪は乾かす。だから、男湯には入って来ないでくれ。」
「ちゃんと、歯も五分以上磨くんですよ?」
「誓うよな?」
大柄で骨太なユンファに座った目で脅されて、エリィはそれも誓った。
「じゃあ、お姉ちゃんは女湯に行きますね。」
「あ、姉ちゃん!何かあったら、俺を呼べよ?」
「エリィも。」
今生の別れのような二人のやり取りに、ユンファは辟易して顔面を崩していた。
銭湯では、自分の性別に合った湯に入りましょう。
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